第15回認知症ケア学会大会
認知棟での介護士のモチベーションアップについて

目的

認知症病棟において介護士のBurn out を防ぐために、肉体的ストレスと精神的ストレスによるメンタルケアの軽減について独自の方法と利用者家族からの感謝の気持ち等がいかにスタッフの精神的ストレスを緩和に役立つかについて報告する。

倫理的は配慮

研究の対象となっている施設の従業員対し研究協力の同意を得ている。また当施設長に対しても学会発表に対する承諾を得ている。

方法

少量薬物療法と病棟主任がスタッフの融通を利かせることや、利用者家族から感謝されることにより肉体的、精神的ストレスの軽減に反映するか検討した。また、施設長の承諾を得ている。

結果

少量薬物療法により、肉体的ストレスとしては体位交換、パット交換、入浴介助、見守り等の負担が軽減した。また精神的ストレスとしては、BPSDを伴った利用者の症状の軽減により、他利用者にも目が向けられるようになった。それにより心に余裕が生まれアクシデントのリスクが低下したことである。さらに家族から感謝されると介護士にも笑顔が溢れた。

考察

少量薬物療法を行う事により本人がありのままの姿に戻ることが出来ると考えられる。施設とは認知症患者の第二の人生を始めるところであり、家族と素晴らしい時を刻むところではないだろうか。それにあたり良いケアをするためにはスタッフのモチベーションが大事になってくる。それを維持するためには大きな工夫をしなければいけない。物々交換ではないがお互いにメリットが出るようにある程度の要求を取り入れてあげることも大事ではないだろうか。その代りにこちらの要求も取り入れて頂く。今後もスタッフが常に自然体であるように私たちは工夫をしていく必要があると考えられる。