第25回全国老健大会(岩手)

目的

認知症病棟において介護士のBurn outが多くなっている。それは個々の精神的ストレスと肉体的ストレスが日々増加しているからである。介護士はフロアの心臓であり、Burn outしてしまう事でフロアの発展の妨げになってしまう。どのようにしてストレスを緩和するか検討した。

方法

スタッフはどのような事でストレスが溜まっているかアンケートをとる。又、緩和をするためにはどのような事が必要かも記入して頂く。その問題に対して病棟主任と相談し、独自のストレス緩和の対策を作っていく。

結果

家族から感謝をされる事はとても重要である。認知症病棟とは過酷な現場である。その現状の中で家族から感謝の気持ちではなく、クレームを日々受ける事でスタッフのモチベーションは大幅に下がってしまう。クレームを感謝の気持ちに変えるには家族のある程度の要求を受け入れ、日々のスタッフの苦労をありのまま伝えていく事が重要である。こんなに私達は頑張っているというのを態度で示していく事で、家族から大きな感謝を頂ける。感謝はモチベーションを上げる効果がある。

又ストレスとはモチベーションの低下につながる。モチベーションは認知症病棟において最も重要なものである。アンケートの結果は本人達の欲望にすぎない物であった。しかしこれらの欲望を叶えてもらう事でフロアはとてもいい方向に進んだ。つまり飴と鞭である。大変な事もたくさん行っていくが、その代わりにスタッフの要求も取り入れてもらうようにした。モチベーションとは少しの工夫によって大きく上げる事が出来る。それによりフロアが明るくなる。明るくなる事で患者や家族にも大きな変化を与えた。全てはスタッフの気持ち一つで変化していくものと分かった

考察

施設とは認知症患者の第二の人生を始めるところであり、家族と素晴らしい時を刻むところではないだろうか。それにあたり良いケアをする為には、スタッフのモチベーションが大事になってくる。それを維持するためには大きな工夫をしなければいけない。物々交換ではないがお互いにメリットが出るようにある程度の要求を取り入れてもらうことも大事である。スタッフは要求を取り入れてもらう代わりにその日を精一杯行う責任がある。どんなにスタッフの人数が少ない日でも、利用者様の入退所が多い日でも病棟スタッフはいきいきと働いている。それは紛れもなく仕事を好いているからである。その陰にはモチベーションアップの多くの秘策が隠れているからである。